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 |
三次元写真計測の応用事例 |
平成14年10月25日(金)、兵庫県にて、砕石工場の堆積土量を計測した。現場全体を左方から見下ろせる高台があり、撮影を行うことができた。解析時に必要なスケールに関しては、現地にポールを2本立て、ポール間を巻尺で測定した。
約10メートル左右に移動し、2枚の写真を撮った。(下記:解析写真) *注) 実際には手振れを警戒し、念のためそれぞれ2枚、計4枚の写真を撮った。
【携帯設備】 |
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カメラ NIKON COOLPIX5000・・・・・1台 |
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ポール・・・・・2本 |
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巻尺 |
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処理用ノートパソコン・・・・・1台 |
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■計測処理作業
撮影終了後、事務所に戻り、解析作業を開始した。
現況解析時間が約20分。さらに前況を作成し、土量計算を行うまでの全処理時間は1時間以内。
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- 撮影された2枚の写真から画像の共通点(対応点)を11点取った。
- 1枚の画像を選択し、落下堆積物の境目を中心に約85点の点を落とした。
- 自動マッチング処理計算により、もう1枚の画像にも点を落とし、確認した。
- ポール間の斜距離(8460mm)を入力し、さらに地面を0地点(Z座標=0)と設定した。
- 落下堆積物の境目に線を引き目印とし、三次元表示機能で確認した。
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桃色枠:落下堆積物境目 |
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三次元表示:横から見たところ |
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今回は、前況が撮影されていなかったため写真から推定し、作成した。 *注)撮影され、解析されていれば即座に土量計算が可能
- 現況の平面図上に於いて、写真を参考に前況地面境目と推測される位置(Z座標=0)にラインを引いた。
- 平面図の落下堆積物の境目からラインに向かって断面図を12本引き、自動横断線を引いた。
- さらに、それぞれの横断線に対して前況線を書き込んだ。(下図参照)
- 新たに作成された前況変化ポイントに面を貼り、10cmメッシュで自動計量を行った。
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■結果
堆積土量は1590立方Mになった。今回は推定前況として計量したが、計画に置き換え、図の通り掘り出せば、撮影画像が良好であり、正確度合いは高い、と思われる 。
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