複数のカメラを使って1つの対象を異なる角度から撮影した場合、一定数以上の注目点がそれぞれにカメラに写っていて、その点の座標情報からカメラの位置関係を求めることができます。(図7)
【図7 カメラ位置の特定模式図】
ところで今、点がm個、カメラがn台(=写真n枚)の場合を考えます。(図7の場合)このとき、n枚の写真上のm個の点について上記の式を2mn個たてることができます。
また、未知の情報(未知数の数)は6n+3m個(カメラの位置+方向が6n、点の位置が3m)となります。
現時点では、座標系の取り方は任意ですから、一つのカメラの位置と方向を基準座標とすることで未知数を6個減らすことができます。
また、幾何学的にスケールが不定となりますから、未知数はさらに1つ減らすことができます。このため、未知数は、計6n+3m-7個となります。
したがって、2mn個の連立方程式が解けるためには、式の数は未知数の数より多ければよいわけです。すなわち
を満たせばよいことになります。
例えば、写真が2枚(n=2)の場合で考えると、上記の条件は、
となって、5個以上の点が2枚の写真に共通に写っていれば、原理的には連立方程式を解くことができ、カメラの位置関係が決定することができます。
しかし、実際には非線形性がネックとなって5点で方程式を解くことは非常に困難です。 クラボウの「Kuraves-MD」では、8点の対応点を利用することでこれを解くことに成功しました。
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