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Q&Aで紐解くクラボウの多彩な事業

01 繊維事業
02 化成品事業
03 環境メカトロニクス事業
エレクトロニクス分野
04 環境メカトロニクス事業
エンジニアリング分野
05 環境メカトロニクス事業
バイオメディカル分野
06 技術研究所

繊維事業

クラボウの原点である繊維事業では、コットンや麻、ウールなどの天然繊維をベースにした高機能・高感度な繊維製品を開発、提供しています。クラボウ独自の高度な技術から生まれるさまざまな製品の中でも、ユニフォームやデニム、カジュアル分野の厚手素材は確固たる地位を確立。さらに近年では、機能性や快適性を追求した高付加価値素材も業界で高く評価されています。

- 事業領域と主な製品

  • カジュアル⾐料素材

  • ユニフォーム⾐料素材

  • ライフスタイル素材

  • タオル・靴下・インナー素材

  • 作業環境⽀援ツール

TALK

Q&Aで知る繊維事業

教えてくれるクラボウ社員

繊維事業部 技術部
T・M

130年磨かれてきた技術を革新し、
新たな高付加価値製品を生み出す

創業からずっと続く繊維事業について、詳しく教えてください。

クラボウの繊維事業は、約130年前からこれまで続いているだけでなく、現在も基盤事業としての位置付けです。製品としては、綿やウール、麻などの天然素材を使った繊維もあれば、ポリエステルなど、化学物質からつくった合成繊維とコットン素材を組み合わせた複合的な繊維があります。これらは、国内および、アメリカ、欧州、中国、東南アジアのアパレルメーカーに供給されています。

繊維製品といっても、使われる分野もいろいろあるとお聞きしました。

そうですね。まずジャンルで言えば、カジュアル衣料素材、ユニフォーム衣料素材、タオル・靴下・インナー素材があり、さらに特殊なジャンルでは、ライフスタイル素材、作業環境支援ツールがあります。

機能もそれぞれ違うのですか?いくつか特色あるものを教えてほしいです。

一般的な衣服に使われるカジュアル衣料素材では、通気性や速乾性、防臭性など、いろんな機能がありますね。さらに工場などで使われるユニフォーム衣料素材には、防炎性や静電気帯電防止性など、タオル・靴下・インナー素材だと、洗濯耐久性に優れているなど、本当に多種多彩です。

先ほど、特殊なジャンルもあるとおっしゃっていましたが、それはどういったものですか?

ライフスタイル素材のリサイクル原料を使い天然羽毛クラスの軽さと保温性などを実現した中綿素材「エアーフレイク」は面白いかもしれませんね。また作業環境支援ツールの最新モデルでは、スマートウォッチ型のウェアラブル端末で作業者の生体情報や作業現場の気温や状況をモニタリングできるリスク管理システム「スマートフィットfor work」といった新機軸のものも。

T・Mさんが担当しているのはどんな仕事でしょうか? また面白さについても教えてください。

私は、入社して30年近く繊維事業に関わり、その中で製造技術や品質管理、商品開発や海外事業所での技術支援業務などを経験してきました。国内では徳島工場、海外ではタイの工場、ベトナムの工場にも出向し、技術向上に関われたのは貴重なことですね。またこの仕事では、自分たちが生産した糸や繊維製品などの素材が、アパレルメーカーの手で衣料品になり、世界の消費者の手に届くことに手応えを実感できています。

今後、繊維事業部が取り組んでいくテーマなどがあれば教えてください。

今も常に取り組んでいるところですが、クラボウの独自技術を活かし、繊維製品の新しい価値を創造し、提案していくことをミッションとしています。その中でも、特に今クラボウが力を入れているのが繊維製品の生産工程で発生する端材の再資源化し、さまざまな製品にアップサイクルする取り組みから生まれた高付加価値素材製品「L∞PLUS(ループラス)」の拡販に注力していきたいですね。また環境配慮素材である天然のコットンにクラボウの特殊紡績技術を掛け合わせた、サステナブルな機能性コットン「NaTech(ネイテック)」をさらに世に広げることで、今社会全体が取り組むサステナブルな世界の実現にも貢献していきたいと思います。

化成品事業

樹脂をはじめとした化学的な組成や性質を利用したさまざまな製品を開発、製造・販売しているのが化成品事業です。クラボウでは、化学物質に加えて、従来からの繊維やそのノウハウもプラスした多様な製品を手がけています。それら製品は、自動車の内装材や、住宅用の建材・断熱材をはじめ、半導体装置用部品、電子部材用のフィルム材など多岐にわたります。

- 事業領域と主な製品

  • ウレタンフォーム

  • 機能フィルム

  • 住宅用建材

  • 半導体製造関連

TALK

Q&Aで知る化成品事業

教えてくれるクラボウ社員

化成品事業部 技術統括部 調査・開発グループ
T・N

まだ世の中にない新たな素材開発を通じ、
企業や環境問題にも貢献

そもそも化成品とは、どういったものを指すのでしょうか?

化学合成によって作られた物質のことで、例えばプラスチック、合成ゴム、薬剤等が身近にある化成品です。クラボウでは自動車のシートに使われるウレタンフォームや建築用の建材、他には半導体製造分野で使われる電気を通す機能を持ったフィルムなどを自社開発しています。

非常に分野も幅広いし、多彩な製品があるんですね。その中でT・Nさんが今開発されているのは?

私が今関わっているのは、炭素繊維と樹脂を複合した新材料「クラパワーシート」です。炭素繊維は軽量で高強度なため金属に置き換わる素材として注目されています。将来的には、自動車や航空機の構造材として使用されることを想定しているんですよ。車体や機体の重量が軽くなることで燃費が向上し、CO2排出量削減への期待が高まっています。

まったく新しい素材ということですね。そこにはクラボウ独自の技術が使われているんですか?

そうですね。あまり詳しくは言えないですが、樹脂については従来の構造材でよく使われている熱硬化性樹脂ではなく、クラボウでは熱可塑性樹脂をパウダー状にして使っているのがポイント。そのためお客様の工場で短時間かつ省エネ、さらに成形コストを大幅に低減でき、加工が難しい特大サイズの部品も成形できるのは、他社製品にはない強みと言えるでしょうね。他には、リサイクルできるという点もこの製品の良いところです。

オンリーワンな製品ということですね。今後の展開は?

まだ開発途上ではありますが、市場も大きく、この分野の技術に高い関心を持つ欧州やアメリカをターゲットに調査や顧客開拓を進めているところです。

T・Nさんにとって、化成品事業分野で面白いと感じるのはどんな点ですか?

私が開発のベース素材として扱っている炭素繊維は、すでに航空宇宙・自動車・産業機械・インフラ・スポーツレジャーなど、実に幅広いシーンで使用されているものの、その広がりや可能性は未知数です。特に環境に対する意識が高まっている世の中では、今後さらに求められるでしょうし、その中でクラボウ独自の製品がゲームチェンジャーになる可能性を秘めているのは面白いところです。化成品事業部には他にも色んな可能性を秘めた製品があります。

では、事業部としてもこれからどんどん新しい製品、独自製品を開発していくわけですね?

もちろんです。事業部全体としては、今後も既存の製品の改良や新機能追加はもちろん、まだ扱ったことのない素材を使った新たな化成品の開発を弛まず進めていきます。さらに今開発段階でもある「クラパワーシート」については、事業化にも取り組んでいく計画です。
未知の素材、未知の成長市場を見据えてさまざまなテーマで開発に携わることができるのがこの事業の何よりの魅力とも言えるかもしれません。

環境メカトロニクス事業
エレクトロニクス分野

繊維事業の紡績・染色などで培った色のセンシング技術をベースに、モノづくりのプロセスで実施される検査・計測作業に関する機器の企画・設計・開発を行っています。高解像度のカメラと高度な画像処理技術、各種センサーなど、さまざまなエレクトロニクス技術を組み合わせた各種装置は、製造分野の品質向上に加え、研究分野の分析・計測精度向上に役立っています。

- 事業領域と主な製品

調色・計量

  • コンピュータカラーマッチングシステム

  • 自動計量システム

情報処理

  • 3Dビジョンセンサー

  • 大判スキャナ

検査・計測

  • 赤外線膜厚計

  • 成分濃度計

  • 路面検査装置

TALK

Q&Aで知る
環境メカトロニクス事業
エレクトロニクス分野

教えてくれるクラボウ社員

環境メカトロニクス事業部 技術開発部 商品開発課
M・Y

ビジョンセンシング技術(目の技術)で
あらゆるものを計測&解析

繊維から始まった会社に、エレクトロニクス関連の部門や事業があるのに少し驚きました。

繊維製品の製造において色合わせは、非常に重要なプロセスです。クラボウでも創業時は熟練した職人の目で微妙な色の変化を見極めていました。企業の成長過程でその高度な技術を機械化し生まれたのが、エレクトロニクス分野のコアとなるビジョンセンシング技術=目の技術なんです。

その技術がこの分野の根幹であり、始まりなのですね。他にはどんな技術があるのでしょう?

例えば、高解像度かつ大容量の画像を高機能カメラで撮影する技術、その画像データを高速に処理する画像解析技術、またセンサーで捉えた情報を解析する技術があります。これによりμ(ミクロン)レベルのものまで見ることが可能になります。さらにモノの厚みなども計測することができます。

すごいですね。ちなみにその技術はどんな風に活用されているんですか?

電子回路基板に傷・異物などの欠陥がないかといった検査から、超極薄のフィルムの厚みの計測、半導体製造装置の薬液成分・濃度の計測にも役立っています。主にはモノづくりの現場で使われていますね。

モノづくりの品質や精度を守ることに役立っているのですね

面白いところでは、舗装道路のヒビや凸凹の計測に使われていたり、カメラを使って空間の情報を取得することで、ロボットアームの目として使われている場合もありますよ。

ロボットにまで活用されているとは驚きです!M・Yさんはどんな仕事に携わっているのですか?

私は商品開発担当として、装置の企画・開発から設計、製造パートナーへの試作発注や製造指示、その後の評価試験も含め、最終的な完成までを任されています。

エレクトロニクス分野で働く魅力、やりがいは何ですか?

私たちが開発した装置は、さまざまな業界で使用され、モノづくりや人の暮らしに役立っている実感が得られます。自分たちが普段使っている製品などの品質を自分たちの検査・計測装置が支えていると考えると感慨深いですね。

今後の事業部のビジョンや新たな取り組みがあれば知りたいです。

エレクトロニクス部門では「eye COMPANY」を事業コンセプトに掲げています。その中で私たち技術者は、これまで磨いてきたビジョンセンシング技術をさらに高めていくと共に、私たちの生活に関わるさまざまな領域を支えて、持続可能な社会づくりに貢献していきたいと考えています。

環境メカトロニクス事業
エンジニアリング分野

排水・排ガス処理を行う環境プラント設備をはじめ、熱処理に関わる技術を駆使したバイオマス発電設備の企画・設計から施工、さらにメンテナンス部門による保守・点検・アフターサポートまでトータルなサービスを提供しているクラボウのエンジニアリング分野。環境プラント設備やサステナブルな発電設備の構築を通して、産業分野の環境課題の解決にも貢献しています。

- 事業領域と主な製品

  • 排水処理装置

  • 排ガス処理装置

  • 流動層ボイラ設備(バイオマス発電所)

  • 家畜排せつ物処理装置

TALK

Q&Aで知る
環境メカトロニクス事業
エンジニアリング分野

教えてくれるクラボウ社員

環境メカトロニクス事業部 エンジニアリング部 環境システム課
O・T

環境問題を解決する設備の普及を通して、
社会に貢献していく

エンジアリング分野の事業では具体的にどのようなことを行っていますか?

メインとして、モノづくりを行っている工場やゴミ処理施設、排水処理施設などに必要な環境設備の企画・設計から施工までをワンストップで行なっています。得意分野としては、脱硫・脱硝を行う排ガス処理装置や排水処理装置で、これらが基盤事業です。

環境設備にはどういった技術やノウハウが生かされているのですか?

これまでクラボウが多分野の事業で培ってきた化学分野の知見が活かされています。実際に排ガス処理においては薬品を使って有害な硫黄酸化物や窒素酸化物を除去し、クリーンな気体にする技術、排水処理においては廃水中に含まれる多様な有害物質を薬品で中和や生物処理をして排出できるようにしています。そのための薬液供給装置なども自社で手がけていますよ。

環境に優しい事業なのですね。他にはどんな強みがあるのでしょうか?

熱処理設備における知見が深いのも特長です。代表的なものとしては、これまでの焼却設備の技術とノウハウを進化させた、バイオマス発電設備(流動層ボイラ)があります。熱処理技術を発展させ、家畜の糞尿を含む敷料を熱で殺菌・乾燥し、クリーンな堆肥にリサイクルする家畜排せつ物処理装置もあるんですよ。

面白いですね。その中でO・Tさんはどのような仕事に携わっているんですか?

私は、お客様への設備提案から設計、施工の立ち合い、試運転時の対応などを行う営業技術というポジションで働いています。お客様のヒアリングを通してニーズを把握し、そこに適した装置をどう設計するのかを検討するのがとくに大変ですね。もちろん実際に設備が性能をきちんと発揮できるかまで責任を持たねばならず、最後まで気を抜けない仕事です。

規模が大きい分、期間もかなり長そうですね。そんな中で感じるやりがいや仕事の面白さはどういったところにあるのですか?

やはり、自分の設計した装置が稼働する時は感動しますし、大きなやりがいを感じます。一つの新規プロジェクトは数年単位の期間がかかり、社内・社外の多くの人と関わりますから、プロジェクト終了時は、それまでの苦労もすべて吹き飛ぶくらい嬉しいです。また業務の中で多くの人と関わり、完成後の喜びを共有し合えるのもこの仕事の魅力です。

今後のエンジニアリング分野の展望や新たな取り組みについても教えてもらえますか?

再生エネルギーの普及や二酸化炭素削減は、今世界中が取り組む課題ですが、クラボウでも環境課題に関心を持ち、各事業分野でソリューションとなる製品や技術開発に取り組んでいます。私が所属するエンジニアリング分野でも環境課題を解決できる設備や技術を多く持っていますし、今後も新たな環境プラント設備を開発し、世の中に広めていくことで、より良い地球環境に貢献したいと考えています。

環境メカトロニクス事業
バイオメディカル分野

医薬品や化粧品の開発、前臨床研究領域のお客様に対し、研究用の試薬や小型から大型まで幅広いラインナップのDNA・RNA分離装置を提供しているのが、クラボウのバイオメディカル分野です。また、研究用にヒトの細胞を輸入し、研究機関に提供する商社的なサービス、さらに遺伝子解析を受託し、解析したデータをフィードバックするサービスも展開しています。

- 事業領域と主な製品

  • バイオメディカル関連措置

  • 細胞・組織製品

TALK

Q&Aで知る
環境メカトロニクス事業
バイオメディカル分野

教えてくれるクラボウ社員

環境メカトロニクス事業部 バイオ営業部
M・T

医療・創薬・化粧品…多分野の研究を
支える装置・サービスを創造

バイオメディカル分野はどのような流れで発展したのでしょうか?

そもそもは、1982年にクラボウの技術研究所が技術開発した除粒子滅菌ろ過フィルターが始まりで、その後、世の中で遺伝子研究が活発化する中、クラボウでも核酸(DNA・RNA)の自動分離装置の開発に成功しました。

かなり歴史のある事業ということですね。そこからどのように発展していったのですか?

クラボウが開発した核酸自動分離装置は、当時、遺伝子解析の三種の神器と称賛される程、圧倒的な人気を誇りました。同時にクラボウのバイオメディカル事業も業界の信頼を得て、その後も次々と新しい装置を開発、さらに正常細胞製品やDNA合成のサービスなども創出していきました。

三種の神器の一つとはすごいですね。現在についてはいかがですか?

今は、装置の開発販売と遺伝子商材や解析を請け負うサービスの2軸があります。まず装置関連では、核酸抽出装置や攪拌・脱泡装置、フィルター関連製品を自社で独自開発して提供しています。そしてサービス関連では、細胞・組織製品をアメリカから仕入れて提供したり、遺伝子解析そのものを受託して解析データを提供する遺伝子受託サービスを展開しています。

お客様はやはり大学や製薬系の企業が中心なんですか?

もう少し幅広いかもしれません。具体的には、大学の医学部や遺伝子研究機関、他には創薬メーカーや化粧品メーカー、食品メーカーの研究部門、化学メーカーのバイオサイエンス部門といったところと取引をしています。基本は、日本国内が中心ですが、近年は北欧や欧州、アジア各国にも事業の広がりを見せています。

M・Tさんはどんな仕事に携わっていらっしゃいますか?

私は、営業として研究機関などのお客様のニーズをヒアリングし、適切な装置またはサービスをご提案し、販売する仕事に従事しています。この仕事で面白いのは、お客様の研究上の課題に対して、装置だけでなく、サービスを組み合わせたり、また新たなサービスを企画して提供し、喜んでいただけるところですね。

今後の事業分野のビジョンや新たな取り組みがあれば知りたいです。

今、バイオメディカル分野では、遺伝子解析と遺伝子抽出の事業拡大に挑んでいます。そのために遺伝子解析分野の設備投資をし、新サービスの創出と展開に力を入れています。遺伝子抽出では装置・試薬の改良や新規開発に取り組み中。これまで以上にお客様の研究を細やかに支援することを目指しています。

技術研究所

クラボウの多分野にわたる事業を支える役割と、業界をリードする先進的な技術を生み出す役割を担うのが、技術研究所です。研究所には、クラボウの6つのコア技術を高める「基盤技術グループ」とビジネスにつながる製品開発を担う「応用開発グループ」があり、両グループは分野も組織も超えて連携し合い、日々新技術・製品の研究開発に取り組んでいます。

- 事業領域と主な製品

  • 数理科学

  • 物理科学

  • 光電工学

  • 情報工学

  • 物質科学

  • 生命科学

TALK

Q&Aで知る
技術研究所

教えてくれるクラボウ社員

技術研究所 応用開発グループ
H・T

クラボウの基盤技術向上と業界をリードする
新製品開発に取り組む

技術研究所の役割について教えてください。

クラボウの多彩な事業や製品づくりを支えるさまざまなコア技術と最新技術を使った新製品の開発を担っています。組織としては、事業のベースとなる技術を深耕し、レベルアップさせる「基盤技術グループ」と、基盤技術を活用して実際に製品の企画から開発までを行う「応用開発グループ」の2つがあります。

基盤技術グループでは、具体的にどんな技術を研究しているのでしょう?

基盤技術グループでは、「数理科学」「物理科学」「光電工学」「情報工学」「物質科学」「生命科学」の6つの分野について、専門知識を持つ研究員が具体的な目標を持って研究しています。基本的に、新卒の研究員は、基盤技術グループに配属されます。

応用開発グループでは、どんな製品をどのように開発しているのですか?

製品ジャンルで言えば、ロボット、半導体、マテリアル、ライフサイエンス関連です。実際に開発する場合は、応用開発グループの研究員がプロジェクトリーダーとなり、基盤技術グループから研究員を選出して、プロジェクトチームを編成。そこから具体的に設計や使用する技術の検証、試作、製品完成まで進めていきます。

ちなみにH・Tさんは、どんな製品の開発を担当されたのですか?

私は、半導体製造時に使われる液体をクリーンにするフィルターを手がけました。これには私が専門とする繊維分野の技術も活かされています。他のプロジェクトでは、情報工学や光電工学の技術を組み合わせて産業用ロボットアームに搭載されるビジョンセンシング技術の創造に取り組んでいます。あとは、バイオメディカル関連、マテリアル関連など、いろいろなプロジェクトが進行中です。

技術の創造というと大変そうですが、面白そうでもありますね。研究の仕事はやりがいも大きいですか?

そうですね。技術研究所では、機械設計や光計測、情報処理、高分子、バイオメディカルなど、多様な専門家と色んな意見を出し合い、技術や製品を生み出せるのが魅力。自分の専門分野以外の知識や別の角度からの発想を知ることができるのは、刺激がありますね。また各事業部はもちろん、大学や高専、公的研究機関、他企業の人との共同研究・開発に取り組めるのも面白いところです。

技術研究所の今後の方向性や果たすべきミッションなどはありますか?

今、技術研究所では、「新しいコア技術により、新規事業を創出する」をミッションとしています。その中で地球温暖化防止やカーボンニュートラルの実現にいかに貢献できるかが直近の課題です。それらを解決する技術や製品を開発し、ソリューションビジネスを生み出すことが社会貢献につながると考え、研究員一丸となって頑張っています。

研究所の雰囲気や環境も気になります。

技術研究所には、多種多様な技術分野の研究員が働いていますが、フリーアドレスや研究・実験設備も自由に使えるなど、分野の垣根を超えた交流ができる環境が整っています。研究職にとっては、日々新たな知識が得られ、成長もできる良い環境だと思います。