* 数式にアレルギーのある方は見ない方がよいかも知れません!
図3に、分光部の測定原理図を示します。
ランプより出た光は、干渉フィルタを透過して分光されます。干渉フィルタ8枚を取り付けたディスクは、毎秒15回転しています。
それを透過した光は、フローセルに集光され、サンプルを通過します。
フローセルを透過した光は、センサに集光されます。
センサにより電気信号に変換された信号は、各8波長の信号に分離されAD変換されます。
これらの信号は、マイクロプロセッサにより、データ処理部に送信されます。
データ処理部では、次の式から8波長の吸光度A1~A8を求めます。
A(i) = -log(i 波長のサンプル透過強度)/(i 波長のブランク透過強度)吸光係数aiは物質によって決定される固有の値であり、セル長bは一定ですから、k(i) = a(i)b とおき一定値とします。
Lambert - Beerの法則より、
A(i) = aibc
A(i) : i 波長の吸光度
a(i) : i 波長の吸光係数
b : セル長
c : サンプル濃度
A(i)=k(i)c
C1、C2の2成分からなる物質では、上記式を変形して以下の式が成立します。
C1 = p11A1 + p12A2 + p13A3 + …… + p18A8
C2 = p21A1 + p22A2 + p23A3 + …… + p28A8
これを行列表現すると、下式のようになります。
P行列は、検量線の係数に相当します。あらかじめ、標準サンプルを用いてP行列を決定しておき、未知濃度のサンプルに対して吸光度を測定すれば、濃度を計算により求めることができます。
実際の定量アルゴリズムは、上記の方法と少し異なりますが、基本的なデータ処理概念は同じです。
これを簡単に記載すると
C = P・A
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