さて、3-4-1で述べた吸光度を実際の装置ではどのような方法で計測しているのでしょうか。
図7は一般的なオンライン赤外線膜厚計(水分計)のセンサヘッドを示しています。光源から照射された赤外光は干渉フィルタを透り波長が選択されます。干渉フィルタは約20~50Hzの速度で回転するディスクに実装されていて、測定波長と比較波長が交互に反射ミラーを通って測定物に照射されます。測定対象物で反射され、膜厚や成分の情報を持った光は集光ミラーで効率よく集められ、赤外検出器で電気信号に変換されます。その後、その電気信号はデータ処理部側で種々のアルゴリズムを用いて演算され、膜厚値として外部に出力されます。
図7 一般的なオンライン赤外線膜厚計
1. | 赤外線の話 |
1-1. | 赤外線とは |
1-2. | 近赤外・中赤外分光の原理 |
1-3. | 近赤外・中赤外分光の特色 |
2. | 液体成分計の話 |
2-1. | 測定原理 |
2-2. | 詳細な測定原理 |
2-3. | 無機電解質濃度測定への適用 |
2-4. | プロセス測定への工夫 |
3. | 赤外線膜厚計の話 |
3-1. | 赤外線膜厚計とは |
3-2. | 種々の膜厚計 |
3-3. | 赤外線膜厚計の優位性 |
3-4. | 赤外線膜厚計の測定原理 |
3-5. | 主な用途と特長 |
3-6. | 適用範囲の拡大 |
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